2015/07/16
不動産業界の現状と今後の動向!本格的に不動産業の改革時が訪れる?
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不動産業界の現状とは
リーマンショック以降、不動産業界ではマンションの価格下落、ビルの空室率上昇、賃料の下落、不動産投資市場の低迷など暗いニュースが続いていた。しかし、ここ最近は、東京オリンピックの開催が5年後に迫ってることもあり、東京都心部の一部では活発に不動産取引が行われている。
一方、地域別にみると苦戦を強いられているエリアが存在するのも事実であり、都心部と地方の格差は拡大するばかりだ。
また、一部の業者による「物件の囲い込み」の実態が明るみになったりと何かと世間を騒がせているのもこの業界ならではなのだろうか。オリンピックが開催する2020年までには、海外投資家が投資した東京都心部の収益物件が次々と売却される恐れもあるため、今以上に不動産市場の需要と供給のバランスが保てなくなる可能性だって否定できない。
この点についての詳細は『2019年に不動産暴落の危機!?その背景に潜む「不動産投資のカラクリ」』が参考になるだろう。

深刻さを増す日本の人口減少
国立社会保障・人口問題研究所による推移において、市区町村別の数値が公表されるのは人口だけで、残念ながら世帯数は都道府県別にとどまる。2013年3月に公表された市区町村別人口推計を見ると、2040年の人口が現在の半数を割込むところも少なくない。中には3分の1程度まで減少する町村もあるようだ。
もちろん東京都でも、人口減少とは無縁でいられない。2040年の人口が2010年より増えると予測されているのは以下になる。

【東京都】
中央区、港区、新宿区、墨田区、江東区、練馬区、三鷹市、東村山市、稲城市の6区3市、それにもともとの人口が少ない御蔵島村だけだ。

【大阪府】
大阪市の西区、天王寺区、鶴見区、北区の4区、大阪府下では田尻町のみが増加となっている。また、大阪市内には2割以上の人口減少が見込まれている区も多いようだ。

【愛知県】

名古屋市で守山区と緑区だけが増加なのに対して、その周辺では安城市、大府市、高浜市、日進市、みよし市、長久手市、東郷町、豊山町、大口町、大治町、幸田町が増加すると予測されている。

いずれにせよ大都市圏でも大半の市区町村で人口の減少が避けられず、それに数年ずつ遅れながら世帯数の減少も進行していくことだろう。人口および世帯数の減少は街の活気を奪い、不動産市場も次第に縮小していく。現在もすでに住宅の数が充足し、逆に家余りが社会問題となっている。2014年7月に総務省が発表したデータによると、日本全国では820万戸空き家があり、空室率は13.5%まで上っているのだ。
変化を求められる不動産業界
国内における人口の減少、それに続く世帯数の減少は、不動産業界のあり方も大きく変える。
市場規模の縮小を見越して、一部の住宅メーカーはすでに海外の不動産市場へ参入を始めているほか、国内では住宅ストックの活用に軸足を移している例も多い。
また、単身者世帯、高齢者世帯の割合の増加に合わせた商品企画も求められる。間取りの変化だけでなく、留守の時間が長くなりがちな単身者世帯のセキュリティ対策、高齢者向けのバリアフリーなど普段の生活が快適に過ごせるような工夫も重要になるだろう。さらに、顧客と長くお付き合いができる体制を作らなければ、需要が減退していく社会の中で生き残ることは困難だ。

一棟マンション・アパートにはじまる収益物件をメインに扱う不動産会社であれば、「投資」という部分にフォーカスした、より高い知識が営業担当者に求められる。
投資家が求めているサービスを提供するためには、投資アドバイザーという立場から、不動産以外に資産全体の組み替えを含むポートフォーリオのアドバイス、実際の買収・売却請負、財務分析、資産評価などを行うほか、投資内容や投資先の分散、投資期間の設定などについて工夫し、助言することが要求されるようになるだろう。

新築分譲を手掛ける不動産会社であれば、販売後のアフターサービスがますます重要になるだろう。それも従来のような物件の定期点検や保証といった範囲にとどまらず、入居後の生活全般に対するフォローが欠かせない。インテリアのアドバイスやリフォームの提案、さらに将来の売却、場合によっては子育て相談や生活相談まで、住まいに関するトータルサービスを提供することが求められる。

不動産仲介会社であれば、整備されつつある中古住宅流通市場の中で、他社より「優れたサービス」を考えることが重要だ。契約時における的確な情報提供や物件調査のスキルアップはもちろんのこと、これまでのように「物件の引渡しが済んだらそれで終わり」というスタンスからは卒業しなければならない。入居後の生活全般をトータル的にサポートする等、従来の不動産業からの脱却を目指すことも必要になるだろう。

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(ファミリーオフィス編集部)

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