2017/12/26
「空き家セーフティネット賃貸」入居者像と費用は?(下)
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低所得者・高齢者含め一部一般層もターゲット

今回は「空き家セーフティネット住宅」に入居できるターゲット像と、費用の補助額について説明しよう。

「住宅確保要配慮者の範囲」については、

 ①    低所得者(公営住宅に定める算定方法による月収15.8万以下、収入分位25%

 ②    被災者(発災後3年以内)

 ③    高齢者世帯

 ④    障がい者

 ⑤    18歳未満の子供を養育している者

 ⑥    住宅の確保に特に配慮を要する者として国土交通省令で定める者

・外国人(条約や他法令において、居住確保に関する規定が定められている者)

・東日本大震災等の大規模災害の被災者(発災後3年以上経過)

・都道府県や市町村が供給促進計画において定める者

・中国残留邦人、海外からの引揚者、ホームレス、被生活保護者、失業者、新婚世帯、被爆者、犯罪被害者、DV被害者など

 上記で③⑤以外はともかく、③⑤はごく一般人もターゲットにしている。③の高齢者は2015-2025年までの10年間で700万世帯と100万世帯も増えることが見込まれているし、多くの賃貸オーナーがターゲットとして好む30代若年層も、97474万円→15416万円と12%も収入が減っている。


人口減少も、大家の入居拒否感いぜん高く

一方、これまで要配慮者の受け皿となってきた公営住宅等は人口減少で新規供給は見込めず、国は急増している空き家等を酔う配慮者向けに活用することを意図したものだ。


ある民間調査によると、「大家の入居拒否感」として、単身高齢者65%、生活保護受給者60%、高齢者のみ世帯55%、ひとり親世帯14%と、大家は少なからず拒否感を示しているが、入居者ターゲットが減りつつある中でも空室を埋めていくには安易に拒否しづらくなってもいくだろう。


そうとはいえ、国と自治体は要配慮者向けに空き家を貸し出そうとする賃貸オーナーには支援も用意しており、「改修費補助(国の直接補助あり)」「家賃低廉化補助」「改修費の低金利融資」「保証会社を経由する家賃債務保証料補助」が賃貸オーナーは受けられる。

間取り変更、設備設置、耐震強化には改修費補助も

たとえば「改修費補助」において国の補助は、補助率3分の1で1戸あたり限度額は50万、地方公共団体の補助は国と地方を合わせて3分の2、限度額は100万、1戸あたり計150万となる。


内容は、間取り変更や耐震改修工事、手すり設置やバリアフリー化などが対象で、共同居住用住宅(シェアハウス)に用途変更するための改修、間取り変更、耐震工事など大型工事を実施する場合は1戸あたり100万円補助される。補助金は現時点では2019年(平成31年)度までの時限措置。


「家賃低廉化補助」では、市場家賃と低廉家賃との差額を国が大家へ補助し、月収15.8万円以下の世帯に対して、国費限度額月額2万円/戸、支援期間は管理開始から10年以内とされている。


また「保証会社を経由する家賃債務保証料補助」では国費限度額は月額3万円/戸とされ、、連帯保証人を代行する保証会社による家賃債務保証の後ろ盾があるため、大家は安心して家賃収入を確保でき、安定した賃貸事業を継続することができるわけだ。


気になる家賃については、国による直接補助の場合、公営住宅に準じた家賃以下であるべきとされ(例:東京都文京区6.7万円、大阪市6.4万円、静岡市5.4万円、青森市4.4万円)、地方補助の場合は「近傍同種の家賃の均衡を失しない額」とされる。


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(ファミリーオフィス編集部)

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