2017/09/14
最近の宅建業法改正を一挙網羅!(1)~媒介依頼主への報告、業者への重説など
このエントリーをはてなブックマークに追加


売買申込があったら媒介依頼者へ報告義務付け
昨年から今年にかけて、宅地建物取引業法の改正が相次いでいる。重要事項説明や媒介契約・インスペクションなど、不動産会社だけでなく不動産投資家にとっても知っておきたい内容だ。ここでは最近の宅建業法改正のうち不動産取引・不動産投資に関係しそうな点について紹介しよう。

≪平成29年4月1日から施行されているもの≫

①媒介契約:申込みがあった時の依頼者への報告(第34条の2第8項)

宅建業者は売買・交換の意思が明確に示された文書による申し込みがあったときは、依頼者の希望条件を満たさない申込みの場合等であっても、依頼者に対してその都度遅滞なく、その旨を報告する必要がある。

≪解説≫たとえば投資物件を売る場合、どこかの不動産会社(宅建業者)に媒介をお願いし、媒介契約を結ぶ。これまでは依頼主が提示した条件に合う客が見つかった時だけに、不動産会社から「お客様の条件に合う申込みがありましたよ」と報告が入っていたことが多かったと思われるが、今回の改正では、依頼主の条件に合わない申込みが入った時でも逐次、不動産会社は報告する義務を負うようになったということだ。

これによる影響は以下のようなことが考えられる。すなわち、依頼主がこれまで「自分の家は絶対5000万円を超えないと売らない」と条件を不動産会社に提示していた場合、例えば5000万円に近い4000万円後半の引合いはすべて、依頼主の知らないところで不動産会社が先方に断っていたかもしれない。

しかし、売主としては少しでも高値で売りたいのが心情だが、実際の不動産市場では売主が思っているほどの高値では売れない事情もある。売主としても5000万円以下の引合いの現実をより多く知ったほうが市場を知る手立てとなりうる。

厳しい条件にこだわって客を探し続けていても、売主にとっても不動産会社にとっても貴重な時間とエネルギーの無駄遣いになり、決して双方ハッピーではない。また売主も市場の現実を知るようになれば、条件を変更したりするなど、中古住宅市場の取引活性化にもつながるだろう。

②宅建業者への重要事項説明の簡素化(第35条新第6項および第7項)

重要事項説明において、その相手方が宅建業者である場合は、説明を要せず、重要事項説明書(宅地建物取引士の記名押印のあるもの)の交付のみで足りることになった。

③従業者名簿の記載事項の簡素化(第48条第3項)

従業者の住所の記載は不要になった

④営業保証金・弁済業務保証金の還付(第27条、第64条の8)

営業保証金等の弁済を受ける者が限定され、宅建業者は除外された

⑤宅建業者団体の研修の充実化(第64条の3、第75条の2)

宅建業保証協会は、全国の宅建業者を社員とする一般社団法人に対して、宅地建物取引士等に対する研修の実施費用に助成できることとされた。また全国の宅建業者を社員とする一般社団法人に、宅地建物取引士等への法令・金融その他の体系的な研修を実施する努力義務が課せられた。


このエントリーをはてなブックマークに追加


関連タグ
(ファミリーオフィス編集部)

キーワード検索

タグ一覧
タグを全て表示 »
« タグを隠す