2017/06/06
不動産投資に関わる税の基本(下)売却時に値上がりしていれば「譲渡所得税」が課税される
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出口としてのキャピタルゲインには譲渡所得税がかかってくる
不動産投資の場合、出口戦略として売却時の値上がり益(キャピタルゲイン)を狙う投資家も少なくないが、値上がり益が発生していれば譲渡所得税もかかってくることを念頭に置いておきたい。

◆課税標準
「譲渡所得利益」。譲渡所得税の課税標準=譲渡所得収入-(取得費+譲渡費用)。つまり、売却した金額から仲介手数料など経費を差し引いた譲渡所得利益のこと。
◆計算法
上記の課税標準×税率
◆徴収主体:国
◆税率の軽減
原則30%→譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていれば15%に軽減。これは居住用以外の不動産でも適用される。
さらに、「居住用土地建物」を譲渡した年の1月1日における所有期間が10年を超えていれば、6000万円以下の部分が10%、6000万円を超える部分が15%になる。

投資物件でなく自己居住用であればさらに減税も
◆優遇措置(以下は居住用のため自己が住まない投資物件には使えないがご参考まで)
①居住用財産の長期譲渡所得の軽減
原則30%
譲渡した年の1月1日時点の所有期間が5年を超える場合は15%
さらに居住用で譲渡した1月1日時点の所有期間が10年を超える場合いは「6000万以下の部分が10%」「6000万を超える部分が15%」に

②居住用財産譲渡の3000万円控除
個人は居住用財産を譲渡した場合には、譲渡所得金額から3000万円を控除

※上記①②とも直系血族等の特別関係者への譲渡は適用されない。また①②は併用できる。例えば、所有期間が11年の戸建を売却した場合、譲渡所得から3000万控除され、残りの譲渡益に対し軽減税率(6000万円以下10%、6000万円超15%)を乗じる。

③居住用財産の買い替え特例
個人が居住用財産(所有期間10年超・床面積50㎡・敷地面積500㎡以下)を譲渡して、他の居住用財産に買い換えた場合、課税の繰り延べができる。
例1:5000万円で売って6000万円で購入→
利益が発生してないため所得税は課税されない。
例2:5000万円で売って4000万円で購入→
差額の1000万円についてのみ課税される。

※③と②、③と①の併用は認められない。
契約書作成時にかかってくる「印紙税」
【印紙税】
一定の契約書等の文書を作成する人に対して課税される税金。契約書等に収入印紙を貼付し、消印をして納付する。

≪印紙税が課税される文書(課税文書)≫
売買契約書、土地の賃貸借契約書、地上権の設定(譲渡)契約書、不動産の請負契約書、金額5万以上の領収書
(建物の賃貸借契約書は不課税文書だが、敷金が5万円以上になる場合の敷金の領収書は課税文書になる)

≪印紙税が課税されない文書(不課税文書)≫
建物の賃貸借契約書、抵当権設定契約書、記載金額が1万円未満の契約書

◆印紙税の課税金額
①課税文書の記載金額により印紙税が課税される。
②金額の記載がない場合でも、課税文書であれば200円の印紙税が課税される。
③契約金額を変更する契約書
1)契約金額を増額→増加額を記載金額として課税
2)契約金額を減額→金額の記載がないものとされる(課税文書なら200円の印紙税課税)

消費税の額が明らかになている場合、課税文書の金額は消費税を含まない金額となる。また5万円以上の量愁訴であっても「営業に関しないもの」(自宅の売却に際し、領収書を作成するなど)は課税されない。

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(ファミリーオフィス編集部)

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