2017/04/11
2017公示地価~9年ぶり住宅地が上昇。札幌・仙台・広島・福岡は東京の4倍の上昇率!
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◆地価公示って誰がどんなふうに決めるの?
先月、2017年公示地価が発表された。全国平均は2年連続上昇、特に住宅地は9年ぶりに下落から上昇に転じた。注目されるのは、札幌・仙台・広島・福岡の地方4市が大幅に上昇し、なんと東京の4倍の上昇率となったことだ(左グラフは日経新聞WEBサイトより引用)。

地価公示で示される公示価格とは、標準地の1月1日時点での1㎡あたりの価格のことで、標準地の上に建物があったり借地権等の権利がついていても、更地としての評価がなされる。また、公示価格では周辺の利用状況や前面道路状況、用途地域や建ぺい・容積率も公示される。これにより、その地域内で取引しようとしている土地と比較検討することができる。

2人以上の不動産鑑定士が鑑定評価
地価公示は次のような流れで進められる。

①土地鑑定委員会が公示区域(都市計画区域外にも指定可)から標準地を選定する。
②2人以上の不動産鑑定士が鑑定評価する。
③鑑定評価額をもとに土地鑑定委員会が正常価格を判定する。
④土地鑑定委員会は官報で公示するとともに、市町村長に送付する。
⑤市町村長は3年間閲覧に供する。

②の不動産鑑定士が標準地を鑑定評価する際には、「近傍類地の取引価格から算定される推定価格」(取引事例比較法)、「近傍類地の地代等から算定される推定価格」(収益還元法)、「同等の地代が見込まれる土地を造成する場合に必要な推定費用」(原価法)などを勘案して決められる。

一般の土地取引では公示価格を指標として取引するよう努めなければならないとされているから、土地の市場価格を知ろうとするならまず、この公示価格が参考になるだろう。

◆三大都市圏では住宅地より商業地のほうが伸び大
さてその平成29年公示地価だが、全用途平均で2年連続上昇し、上昇基調が鮮明になった。用途別では、住宅地が9年ぶりに下落を脱して伸び率0.0%(昨年▲0.2%)横ばいに、商業地は2年連続で1.4%(昨年0.9%)と伸び率も増えている。

エリア別では、三大都市圏の平均は商業地は昨年2.9%→3.3%と伸ばしているものの、住宅地と全用途では横ばい。内訳をみると、
【東京圏】住宅地0.6%→0.7%、商業地2.7%→3.3%
【大阪圏】住宅地0.1%→0.0%、商業地3.3%→4.1%
【名古屋圏】住宅地0.8%→0.6%、商業地2.7%→2.5%
であり、大阪・名古屋圏は住宅地・商業地とも地価は上昇しているが住宅地の伸び率がやや鈍化している。大阪の商業地は伸び率が+0.8ポイントと大きくなっている。

この要因としては、住宅地は継続する低金利環境や住宅ローン減税等による需要の下支え効果があり底堅く推移しているが、それ以上に商業地では外国人観光客による店舗ホテル需要の高まりや再開発事業による繁華性の向上が地価を堅調に押し上げているとみられる。
四市以外の地方都市は下落幅縮小しているものの下落止まらず
この三大都市圏以上に健闘しているのが、地方四市(札幌・仙台・広島・福岡)だ。
【地方四市】住宅地2.3%→2.8%、商業地5.7%→6.9%
【上記以外の地方】住宅地▲1.0%→▲0.8%、商業地▲1.3%→▲0.9%

以上のように、地方都市では四市が東京など三大都市圏を上回る伸び率で飛びぬけて上昇しているが、その他の地方都市は下落幅が縮小しているものの相変わらず下落している。

以上から不動産投資に言える示唆としては、地方でも上昇している上記四市のような数少ないエリアをピンポイントで選んで投資候補地とし、下落が止まらない地方都市への投資は再考するといった戦略が必要になるといえそうだ。

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(ファミリーオフィス編集部)

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