2017/03/16
不動産価格はどんな要素で決まる?所有物件の売却予測にも使える試算法(上)
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不動産価格には4種類ある
実際の不動産取引では、売り急ぎや買い進み、売主と買主の情報量の格差といった原因から、市場価格や経済価値と乖離した価格で売買されることも多いが、不動産投資家にとっては、不動産にどんな価格種別があり、どんな要素で価格が形成されるのかベースについて知っておく必要があるだろう。

不動産価格には以下の4種類がある。

A:市場で取引される不動産

①正常価格…通常の市場で形成される市場価格。

②限定価格…不動産を併せ買いしたり分割買いしたりすることで市場価格と乖離する場合の市場限定価格。例えば、隣接地の併せ買いなどは市場価格より高い価格になることも多い。

③特定価格…投資家に投資採算価値を示すための評価額。不良債権や民事再生下で早期に売却したい物件、流動化が難しい不動産や貸付債権等の特定資産を流動化させるため、通常の市場とは異なる条件下で成立する価格。

B:市場で取引されない不動産

④特殊価格…文化財など、市場では取引されないが、利用現況などを前提とした経済的価値を表す価格。

主に不動産投資家が投資物件を仕入れたり売却する際には、①の正常価格が採用されているが、では、この価格はどういう要因から形成されているのだろうか。
不動産価格に影響与えるのは「景気動向」「利便性」「形状」
不動産価格は主に「不動産の効用(その不動産を持つことによって得られるメリット」「相対的希少性(希少な物件ほど高くなる)」「不動産への有効需要(その不動産に対してどんなニーズがどれだけ満たせるか)」の3指標に以下の要因がどれだけ影響を与えられるかで決まる。これは賃料予測にも使えそうな要因でもあるので参考にしたい。

1) 一般的要因…景気動向、金利水準、税制、国内全体の要因
2) 地域要因…交通利便性、商業施設の有無など地域固有の要因
2) 個別的要因…画地の形状、方位など不動産固有の要因

次に、具体的にどんな方法で不動産価格が算出されるのだろうか。実は会社の売却やM&Aで会社の価値を算出するのと同じ、3つのファイナンス手法で不動産価格は計算される。

①原価法…価格算出時点において、新築したらいくらになるかどい価格(再調達価格)を求め、古くなっている分だけマイナス(減価修正)する方法で、土地と建物を別々に現在の価値で評価し合算する「積算価格」で求められる。

②取引事例比較法…似たような不動産がいくらで取引されているかを比較し、そこから取引事情や地域条件(駅から近いか遠いか)、個別的条件(土地の形状や方位など)を勘案して修正していって求められる価格。「比準価格」ともいう。

③収益還元法…その不動産が将来生み出すであろう純収益(コストを差し引いた残益)の現在価値を合計することで求められる。

次回は、簡単に試算できる方法と手順について解説する。

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(ファミリーオフィス編集部)

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