2017/03/07
不動産投資家が民泊を始める時、「旅館業」許可と登記はどうやるの?
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民泊など簡易宿所数は全施設の33%
不動産投資家が民泊を始めるにあたり、知っておかなければならない法律が「旅行業法」と「旅館業法」だ。似てるので紛らわしいが、まずは旅館業法の概要から確認していこう。

まず、旅館業の営業許可施設数はどのくらいあるのだろうか。厚生労働省によると全国で全7.8万施設あり、前年度より621施設の減少。うち、ホテル数は9800施設、旅館数は4.1万施設、簡易宿所数は2.6万施設と、民泊が属する簡易宿所数は旅館に次ぎ33%を占めている。

【旅館業法における「旅館業」とは】
「宿泊料を受けて宿泊させる営業」と定義されており、「宿泊」とは「寝具を使用して施設を利用すること」とされている。アパートや間借り部屋などは貸室業・貸家業になり旅館業には含まれない。また「宿泊料を受けること」が要件となっており、宿泊料を徴収しない場合は旅館業法の適用は受けない。なお、宿泊料には寝具賃貸料や寝具クリーニング代、光熱水道費、室内清掃費も含まれる。

民泊営業は都道府県知事の許可必要
【旅館業の種別】
①ホテル営業…洋式の構造及び設備を主とする施設。
②旅館営業…和式の構造設備を主とする施設。駅前旅館、温泉旅館、観光旅館の他、割烹旅館など。民泊も該当することがある。
③簡易宿所営業…宿泊する場所を多数人で共用する構造設備を設けてする営業。ベッドハウス、山小屋、スキー小屋、ユースホステルの他カプセルホテルなど。
④下宿営業…1月以上の期間を単位として宿泊させる営業。

…の4種類があり、民泊は主に③(たまに②)が該当する。

【営業の許可取得】
都道府県知事(保健所設置市は市長、東京23区は区長)の許可を受ける必要がある。構造設備は旅館業法施行令で定める基準に従っていなければならず、運営においては都道府県の条例で定める換気、採光、照明、防湿、清潔等の衛生基準に従っていなければならない。

民泊の場合、部屋数や広さに応じて、旅館営業か簡易宿泊所営業の許可が必要(都道府県知事許可)になる。飲食部門を設置する場合は保健所の「飲食店営業許可」も必要となり「食品衛生責任者」を各店に1人置くことが義務づけられている。

【許可申請に必要な書類】
・旅館業営業許可申請書
・構造設備の概要
・図面(付近見取図、配置図、平面図、設備図、照明器具図など)
・消防法令適合通知書
など。
民泊の登記は不動産登記や所有権移転登記になる
【登記】
そもそも、入居者に住まわせる居住目的のアパートマンションを
①新築する時…マイホーム建築と同様の不動産登記
②既築の1棟を土地ごと買った場合…所有権移転登記
が必要になるが、旅館業として建物を建てたり買ったりする場合も同様の登記が必要。さらに旅館業開業を機に新会社を設立する場合は、一般の会社設立と同様の「登記事項証明書」が必要。

【旅館業法の適用除外となる特区もある】
国家戦略特区において旅館業法の特例を受けた場合は、旅館業法の適用除外となる。「外国人旅客に提供するもの」「滞在日数は7日から10日までの範囲内において条例で定める期間以上であること」「客室の床面積が一室あたり25平米以上あること」などの条件を満たせば、この特区での民泊は合法の形で運営することができるということだ。


国家戦略特区においては、表右側の「外国人滞在施設」としての民泊営業が可能になる。「ホテル・旅館」のような旅館業法には拘束されないものの、記載のような基準を満たすことが求められそうだ。

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(ファミリーオフィス編集部)

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