2017/02/07
オリンピック後も東京の不動産は下がらない?5つの理由(下)
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4. 規制緩和で高層化が進む
空前のインバウンドブームを受けて、国が民泊解禁という大規制緩和を打ち出したのは記憶に新しい。オリンピック会場となる東京が世界都市としてブレイクスルーするためには、建築面でも建ぺい率や容積率、高さ制限、日影・斜線規制など規制緩和により、住宅やビルの高層化が十分予想される。

2014年には「マンション建て替え円滑法」が改正された。1964年の東京オリンピック時に好立地に建てられたビンテージマンションが古いままになっているが、4/5以上の建替え賛成が得られているにもかかわらず、容積率をフル活用しているために、建替えしても収支が合わず計画断念になっているマンションも多い。

こうした状況の中、同法改正では、耐震性不足の認定を受けたマンションについては、区分所有者の5分の4以上の賛成で、マンションおよびその敷地の売却を行う旨を決議できるようになった。改正前は、多数決で売却することはできなかった。

改正ではさらに容積率も緩和され、耐震性不足認定を受けたマンションを新たに建替える場合、一定の敷地面積を有し、市街地環境の整備・改善に資するものについては、特定行政庁(建築確認や完了検査などを自ら行う都道府県・市・特別区)の許可により容積率制限が緩和されるようになった。これにより、マンションを建て替えて高層化し、民泊や店舗、サービス付高齢者住宅など多用途化も考えられるが、それらもやはり立地のよい東京が有利になる。

実際、東京では2018年から2025年まで大規模再開発計画で大規模ビルの大量供給が計画されている。渋谷では4エリア(渋谷駅街区開発計画、渋谷駅地区道玄坂街区再開発、渋谷駅桜丘口地区再開発、渋谷駅南街区プロジェクト)に分かれて再開発が2027年にかけて進行中であるし、丸の内・有楽町エリアでは、大手町合同庁舎跡地を活用した連鎖型都市再生プロジェクトが予定されている。

5. 年間50兆円の相続市場
現在、相続市場は年間50兆円と推定され、今後もその規模は拡大していくと見られる。なぜなら日本全体の資産分布は、日本全体の金融資産の6割、有価証券の7割が60歳以上の高齢者世帯が所有しており、この高齢者への偏在がどんどん強まっていくため、相続額は年々膨らんでいくのだ。

さらに金融資産を土地資産にすると評価額が下がるため、相続が近い高齢者もしくは相続人はカネを土地や建物にかえる可能性がある。その場合おそらくは、より値下がりリスクの低い東京に近い物件を買うことになろう。

あとは投資家一人一人の判断で
以上の5つの理由はオリンピック後も続く(むしろ強まる)動向であり、これらの要因が東京の不動産相場を下支えするとすれば、オリンピック後に多少下落する可能性はあるとしても暴落するとは考えにくい。しかし、こればかりはフタを開けてみないと分からない部分でもあるので、投資家一人一人の視点でさらなる分析をしていただき、行動につなげていただきたい。      (文責:ファミリーオフィス編集部)

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(ファミリーオフィス編集部)

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