2015/09/21
川崎駅東西地区の再開発をきっかけに「新しい都市」へと変貌を遂げる川崎市
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川崎駅の東西地区を一体再開発

川崎市は、5月に閉店した「さいか屋」川崎店跡地を含むJR川崎駅東口駅前地区で、都市計画を策定する方針を固め2016年度から新計画をスタートさせる。

さいか屋川崎店の跡地と京急川崎駅を中心に再開発し、東西地区を一体化して買い物客の回遊性を高めることを目指す。

さらには、羽田空港に近い地の利を生かして国際化にも対応する。また、2020年東京オリンピックの開催や国家戦略特区の指定などをきっかけに、川崎市の玄関口にふさわしい街へと変貌を遂げる計画だ。


JR川崎駅東口地区再開発

新たな都市計画の対象地は、駅東口の6.4ha。このうち、さいか屋川崎店跡や川崎日航ホテル、複合商業施設「ルフロン」と「ラ・チッタデッラ」などを含む4.3haをA地区、商業ビルの川崎モアーズや商店街「銀柳街」周辺の2.1haをB地区とする。A地区は都市計画法で商業地域になっており、風俗店や遊技場などは出店できるが、今後はパチンコ店やキャバレー、ナイトクラブ、風俗店などが新規出店できないよう建築物の用途に制限をかける計画だ。


市によると、さいか屋跡地では地権者である都内の投資組合から具体的な利用計画がまだ示されていないといい、川崎商工会議所などが「駅周辺にふさわしい施設を」と、跡地の有効活用を求める要望書を市に提出している。また、既にある店舗は規制の対象外だが、建て直しなどの場合は許可されないとしている。

今後は、地元経済界の意向を踏まえ、近隣住民や事業者を集めた都市計画素案の説明会を行ったり、10月には公聴会を開催する予定である。また、2015年度内に都市計画審議会を開き、都市計画を決定する見通しだ。

「川崎駅周辺総合整備計画」の9つの基本施策

川崎市が、10年ぶりに改定した「川崎駅周辺総合整備計画」では、再開発の推進を筆頭に、回遊性や防災機能の強化、交通環境の整備、グローバル化への対応、商業活性化など9つの基本施策を掲げた。


再開発の推進ではJR川崎駅西口のラゾーナやミューザ、同駅東口のルフロン、さいか屋跡、モアーズ、ダイスなど大型の商業施設やオフィスビル、コンサートホール、映画館などがある地区をにぎわいと交流の核とする。産業の集積だけでなく、老朽化した施設の更新も促す。

回遊性はJR川崎駅の北口改札の新設に伴い整備する東西自由通路で、歩行者の通行量を大幅に増やす。東口側にある旧東海道沿いでは歴史と文化を生かした街づくりを手がけ、観光客らが買い物を楽しみながら散策できるようにする。

また、グローバル化では駅周辺で多言語による案内や情報発信を増やし、自転車と歩行者が安全に通行できる舗道の整備地域を拡大する。併せて、低炭素社会を実現する環境技術を積極的に導入した環境配慮型の都市づくりも目指す方針だ。

川崎市と東急が目指す「まちづくり」

2015年6月2日、川崎市と東京急行電鉄(東京)は、東急線の駅を中心としたまちづくりや沿線の魅力向上策などで連携・協力する包括連携協定を締結した。東急東横線が通る中原区、田園都市線が通る高津区・宮前区など、川崎市の「将来」を見据えたまちづくりをする。


この計画の目玉は、2018年度以降着手する予定の田園都市線鷺沼駅前の再開発だ。駅舎や駅前広場の再整備のほか、バス路線の拡充や駅前の都市機能集積も図る計画となっている。

さらに、空家などをリノベーションし、新たな価値を生み出す「まるサポ」事業を沿線で本格展開する予定だ。すでに同線宮前平駅近くの企業の元社員寮をアパートと認可保育所に生まれ変わらせた事例がある。

再開発を中心に川崎市が今後、どのように魅力のある都市へと変貌するのか、今から目が離せない。


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(ファミリーオフィス編集部)

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